東京フルスロットル

英語と地理と歴史を駆使したコンテンツが好きだったんですがもう仕事に毒されてしまったのです。

【紹介】英語 / 英文法に関する小ネタとりあえず1選

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中国語のフレーズがほぼそのまま英語になった例をご存知ですか?ちなみに一部の英単語って漢字みたいな特徴があるってご存知ですか?

 

さあ、今日は語学ネタを提供していきます。

「こんなの知ってるからって何に役立つんだよ!」

そう思うかもしれません。

しかし、高校生くらいの子にはもちろん、我が子や兄弟の好奇心に火をつけられるかもしれません。

いや、それよりも語学のおもしろさなんかに気づくチャンスとなるかもしれません。これら小ネタを知ってからというもの、どれほど心揺さぶられ楽しまされ英語学習に対する取り組みを加速させられたことやら。

   

中国語が英語に?露骨なまでの対応性

突然ですが、

"Long time no see"

というフレーズを聞いたことがありますか?

俺はこのフレーズに中学生くらいに触れました。ネィティブの先生が夏休み明けの最初の授業で「ろーんたいっのーすぃー」と言っていましたからね。

それにしてもこのフレーズ、文法的に壊滅状態にあると思いませんか?主語と動詞はどう区別すんだよとか、そもそも動詞見当たらねえーなんて事態ですね。

 

結論、このフレーズは中国産であるとの説があります。つまり中国語から英語になったということですね。

お待ちかね、これが対応する中国語です。

 

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驚くほどの美しさをもってして、それぞれの単語が1対1に対応している気がしませんか?

」はこの場合、強調を表す、言わば副詞的な表現です。

「久」とは漢字の印象のまま、時間的な長さを表しています。

「不」は"no" と対応しているのは中学レベルの問いかけですね。

」は日本語の漢字でいうところの「見」です。この場合、「会う」という意味です。英語の別れ際のあいさつでよく使う "See you" の"see "のニュアンスです。

 

え?

"Long"(好)"time"(久)"no"(不)"see"(见)

なんかちょっと出来過ぎ感が否めませんね。

 

背景と書籍紹介

その昔、まだ日本が江戸時代であったころですね。英国と清朝中国が現在の香港の近くで貿易をやっていた時代がありました。こういう異文化同士の交わりは「ピジン言語*1」が生まれる最前線であったりするんですね。この"long time no see"というフレーズは中国人と英国人が互いの意思疎通をはかるために生まれたフレーズのひとつであると言われています。だから単語レベルで著しい対応性が見受けられるんですね。

   

これについては予備校教師である関正生氏の著書『関先生が教える 世界一わかりやすい英文法の授業 (中経出版) 』で触れられています。氏のわかりやすくも好奇心を沸き起こさせるネタとその書き方。俺は受験生時代に英語の勉強のおもしろさを、この先生の本から教えてもらいました。この本は堅苦しいことは書いておらず(つまり受験勉強に実は向かない笑)、純粋に英語に対する関心を高めてくれる入門書です。

 

まとめ

いかがでしたか?

こんな風に、身近なところに身近なフレーズの、身近でない由来があったりします。たかが一文の背景にも、実は長きにわたる時間の経過や先人たちの苦労といったものがあったりします。

こういう英語の「歴史」だったり周辺知識も一緒に吸収できると、もっと語学学習が楽しく有意義になると思います。現に俺はこうした知識を受験勉強中の息抜きとして摂取しまくっていました。苦行のように思える学習も、好奇心を持って取り組む方が生産的な気もしますし、何より楽しく勉強できますからね。それじゃ! 

   

*1:現地人と貿易商人などの外国語を話す人々との間で異言語間の意思疎通のために自然に作られた接触言語