「ググれ」って言われると激怒したくなる
ググれよ
この言葉の背景には恐ろしいほどの邪念と侮蔑が込められている気がしてなりません。
「ググれ」の背景にはきっと以下の3つがあると思われます。
1. (口語的)ググれ。
(お前まじで情弱。ほんと情弱。そんなこともわかんねえの?わかっても保存できるストレージないっしょ?あったらicloudの不具合だわ。あるわけないわ。ってかなんで知らないの?お前そんなことも知らないとか知ったかぶりしたほうがよっぽど天国行きやすいよ?ってかお前天国知らないかな?知らねえなら地獄にも落ちれねえよな。ほんんんっと知らねえことだらけだな。その歳になるまで不勉強に不勉強を重ねる努力に精をだしちゃったんだね。まじ哀れ。死ぬか生きるかっていったら、そりゃお前、葬儀屋儲けさせてあげなよ。家族は大変かもしれねえがな。でもな、いいか。そろそろ許してやるよ。お前に特別にチャンスやるよ。おれが「知る権利」を個人的に認めてやる。理解できるかどうかはお前のスペック次第。記憶できるかどうかはお前のストレージ次第。人に話すならコミュ力次第。わかった、わかった、まあ、待て。そろそろ救われる方法を教えてやるよ。さあ、一回しか言わないからな)ググれ
2. (ルー大芝的)ググれ。
(エクストリームなエクスタシーにユーのボディをトゥゲザーさせてあげてもまったくアンダースタンドなステータスにはノットサクセスフルかもしれないメイビー。バッ、ミーのwhat I wanna sayをユーがどうするかなんてリアリーゴッドノーズだよベイビー。ミーがメニータイムにユーをティーチングしても、あー、仮定法過去完了かな、ビーハッピー)ググれ
3. (喜劇作品的)ググれ
(ああ、なんて愚かしい殿方でございましょう。全知全能でいらっしゃる主ですら貴方の無知に大層驚かれることでございましょう。主のお記憶の邪魔をなさいますのでしょうか。罪深きを極めた貴方の無知は、かつて下界に舞い降りてくださいましたであろう幾多の神々ですら始末に困るというものでございましょう。そして告白なさい。無知無能を増長させたその怠惰というものが決して貴方に宿されし運命にこそ端を発するとお思いであるということを。そう告白なされば直ちに裁きを望むべきでしょう。ああ、なんたる下賤を極めたおぞましき愚鈍な知能でございましょう。人のなりをした人にあらずであれば最後の一言すら伺うこともはばかれますが)ググれ
4. ちょっと考察
「ググれ」という言葉は相手の優越感を背景にすえる恐ろしい呪文であると思っています。少なくとも「ググれ」と言われれば俺はとてつもない無能感と疎外感に胸が締め付けられてしまいます。確かにGoogle検索を使えば大抵の情報に触れることも叶いますし、悩みや課題を解決することができるかもしれません。それほどGoogle検索が優秀であるにも関わらず、あたかも自分と相手の間に目を塞ぎたくなるような情報の非対称性が存在するかのように見せかける。それが「ググれ」という一言なのです。説明するまでもないという尊大な態度が、己のプレゼン能力が実は皆無なんだということを証明しかねない事態にも頭が働かないのか、と思ってしまうほどです。
大げさな被害妄想に対する一つの解決策も考えてみました。
5. (個人的用法)ググれ
(あー、そうだなあ、なんて言えばいいのかなー、どう伝えようかなー、よし)
それについては俺が説明するよりも、もっと効果的にまとめられている記事やコンテンツがあると思うんだ。いま正確かつ適切に説明するのはちょっと難しいしさ。とりあえず参考リンク送るけど、もしそれでもダメなら申し訳ないけどGoogle先生に伺ってみてほしい。きっといい結果を迎えられるから。もしそれでも解決しなかったら、うん。多分だれにも解決できないから。よし、一緒にググろう。
「ググれ」とは責任の丸投げであり、一種の優越感に己を浸したいがための下等な手段、唾棄すべき振る舞いです。「ググれ」と唱えるだけでは解決どころか人間関係上の新たな問題が生じさせてしまいかねません。その問題解決に自身がその手でググる事態など皮肉以外の何物でもございません。
追記↓
ほんとに「ググれ」なんて聞きたくないわ