東京フルスロットル

英語と地理と歴史を駆使したコンテンツが好きだったんですがもう仕事に毒されてしまったのです。

ググっても出てこないものを貪欲に追い求めたら1万円くらい儲けたお話

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ググればなんでも何でも手に入る世の中なので、ググっても手に入らないものが価値をもつようになりました。

みんなが簡単に手に入れられる情報って相対的に価値をおとしていますし、ありふれたものはどんどん安く買い叩かれていますよね。

人材も、スマホも、車だってそう。

 

じゃあ、そんな世の中で価値を持つものってどういうものなんだろ?どうやったらたどりつけるんだろ?ってことで始めたいと思います。

そうなるとやっぱり「希少性」ってのはキーワードになるかもしれません。

 

今日伝えたいのは、ググってもたどりつけない情報に、

  • どうやってたどり着けばいいの?(プロセス)
  • たどり着いたらどうなった?(お金)

って2点です。

いやあ、今思えばなかなか貴重な経験でしたね。社会人1年目とかだったのでまあ興奮しました。

上がった収益は10,000円程度でしたがw

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ある時、ぼくのメッセンジャーに一通のメッセージがやってきました。

誰だろ?っと思いきや、僕に個人的に「お仕事をくれる人」からのもので、いつだって突然の無茶振りです。

嫌な予感がするなか開封してみると、

「いま〇〇(国名)で△△が尋常じゃない高値がついている」

ほおほお。

「△△をできるだけ多く集めてくれ。今度〇〇にいった時に売ってみたいから」

ところで△△ってそんなに高値がついているんだ?

どうやって手に入れようかなあ、ってかどうして高値がついているんだろ?って思ってたところ、

報酬として、定価に2割乗っけて代金を支払うよ。買ってきて」

ってことでテンションがバカ上がりしました。

僕の手持ちの金を10万円ついやせば、12万円になって返って来るってことですよね?

航空券が買える!

「でもね、たぶん見つけられないと思うから、そんなに気負わなくていいよ

ってことでちょっとテンション下がります。

 

ところで△△ってなんだろってことで、とりあえずGoogleで調べてみました。

Amazonのページにたどり着いたところ、売られている金額は定価の倍近くの金額がついていました。

たとえるなら、20,000円の商品が38,000円で売られているんですね。

たしかに高値がついている。これは衝撃です。

Amazonだったら普通は定価以下で買えるものばっかりのイメージだったし、しかも極端に品薄です。

ってか売ってません。入荷待ち。

そこでもう一度Google検索でテキトーなECサイトを見てみます。

商品は掲載されてる!けどどこにも売ってないみたい。

困りました。Googleで調べればあらゆる情報が手に入り、そのままあらゆる商品を購入できると思っていたのに、このざまは。

このままでは「お仕事をくれる人」に向ける顔がない…。

「気負うな」なんて言っていたけど、たぶん僕は試されてるんだろうな。

どうやって解決するのか、たどりつけなくてもどこまでがんばれるか、きっと見られてる。

(今思えば大したミッションではありませんが、2年以上前の僕にとっては大変な難題に映ったのです)

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そこでちょっと考えてみることにしました。

そもそもWebで検索すればすべてが解決されると信じていたのが間違いなのですが、そうとも知らずに途方にくれていたのです。

足りない脳みそを絞りに絞って、もしかしたらWebに載っていない情報を集められれば何か手がかりがあるんじゃないかなってにらみました。

結果的にやっぱり「Web外」に答えがあったので大正解でした。

 

そこでとりあえず家から30 ~ 1時間以内にたどりつける「△△取扱店」はないか探してみました。

でも単純に「△△取扱店」みたいに調べてもやっぱり欲しい情報にたどりつけない。

ってことで、もうちょっとレンジを広くとりたいので「△△屋」ってしらべてみました。

どうやら7 ~ 8件はヒットしたのですが、そのお店で本当に「△△」が売られているかわからない。だって在庫状況も確認できないし、そもそもHPだって存在しないところもあります。

しかもちゃんと定価で売られているのかもわかりません。

 

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これは実際に訪れるしかない…。

と思ったんですが、もし実際に行っても「△△」が定価と同程度で手に入る確証はないですし、もし何も成果がなければ、交通費も時間も浪費してしまいます。

これは損失以外のなにものでもない…。

なので、もうちょっと慎重に考えて、とりあえずお店にちょっと電話をしてみることにしました。

先ほどヒットした7 ~ 8軒のお店に関して、

  • 電話番号が公開されているところ
  • 外観的に△△売ってそうなお店(By ストリートビュー)

って基準でさらに3軒程度に絞り込んでみました。

さて、おそるおそる電話をかけてみます。

「はい、もしもし」

おお、電話にでてくれた!ってことでテンションがあがります。

僕は電話口からお尋ね申し上げます。△△は売っているかと。

もしそれには答えられないと拒否されたらどうしようと。

でもちゃんと答えてくれました。

「あー、△△ね」

なんてことでしょう。

「昨日まではあったんだけどね」

ないんですね。

 

丁寧にお礼をいって静かに電話を切りました。

現地にいかなくてよかった…。

いまの電話でなんとなく流れがわかったので、そんな感じで次の1軒にも電話をしてみました。結果は期待できませんが、すくなくともプロセスには爪あとをのこしたい。

 

とりあえず電話をかけてみる。

「はい、もしもし」

声だけで店主の人柄を想像してみる。

僕は、恐れ入ります、△△のお取り扱いはありますか?と尋ねてみる。

「はい、ございます。」

 

我が耳を疑いました。

ググってもでてこない、調べ方を変えても購入できない。試しに電話をしてみてもたどりつけない。

けれどわずか2軒目にして、やっと欲しい情報にたどり着けたんです。

 

でも喜ぶにはまだ早いみたいです。

まだその商品を仕入れられたわけじゃないし、収益がでるかどうかもわからない。

電話で聞いたところ、予約だとか取り置きの対応はしていないみたいなので、直接現地に行ってみることにしました。

※ なぜ売価を聞かなかったかは後述。

 

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さて、実際にお店に足を運んでみると、電話口で対応してくれた店主とおぼしき男性の姿が。

店内はそこそこの広さを持っており、所狭しと並べられた△△。

正直なところ△△とは縁もなかった僕はまったくの素人。ゆえに店内をいくらさまよえど目的の△△に一向にたどりつけなかったのです。

そこで店主とおぼしき男性に目的の△△を持ってきてもらうことにします。

 

カウンターに運ばれてきた2つの△△。

金額は1つ20,000円。定価だあ…。

Amazonで4万円近くの値段がついていた△△が20,000円。

しかも2つ。

 

僕は用意しておいた1万円札の束から4枚を取り出し、店主の男性にわたします。

店主は紙幣を確認して、かんたんな梱包をほどこす。

僕はだまる。

いま僕の手には「在庫」が存在する。

こいつを、もし「お仕事をくれる人」に渡せなければ、僕の4万円は返ってこない。

しかも△△にはまったく興味がないので、お金に換える以外の選択肢がまるでない。

 

そうか、これか。これが商売の緊張感?

 

僕は帰りの電車の中、2つの△△を抱きしめていたことでしょう。

壊れないように、盗られないように。ぼくの大事な40,000円。収益を乗せれば5万円弱。

 

そんな緊張感の中、僕は「お仕事をくれる人」にメッセージを送りました。

無事に定価で入手できたこと、そして2つの△△を抱きしめていることを。

彼は言いました。

「写真をおくってくれ。まちがいがなければもう振り込んであげる」

 

そうして写真を送信すると、親指マークのスタンプが返ってきました。

翌日になって口座を確認すると、欲しくてたまらなかった48,000円の売り上げが。

あとは「お仕事をくれる人」に現物を届けるだけなんだ。

 

 

 

 

そこには、運搬途中に破損するなんてオチはありません。

でも僕がたしかに得たのは「ググっても出てこないものに価値があるかも」って経験値でした。8,000円程度でしたけども…。

そして「ググっても出てこないもの」は、決してたどり着けないわけではないってことですね。目的の商品を手に入れるまでに3時間半かかったけども…。

 

でも、RPGゲームみたいでほんとうに楽しかったです。

思い返せば休日バイトをしたり、なんだりした方がより効率的であることは間違いありません。

だから友達に話しても共感はしてもらえませんでした。

そんな小さな儲け嬉しい?みたいな。

 

でも、ほんとうにたのしかったんです。 

 

 ※1: 今回のミッションは広い意味で「転売」にあたるんじゃないかなって思ったためです。△△はWebで非常に高値がついていたので、おそらく転売目的での購入者もいるだろうってことで、店主に売ってもらえなかったら元も子もないと判断したからです。

ちなみに、僕は古物商の営業許可をとりましたが、これがクッソめんどうだったので、またご紹介したいと思います。