読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

東京フルスロットル

英語と地理と歴史を駆使したコンテンツが好き。それとウェブサービスとゲスな話をゆとり新卒なりに書きます。

Google翻訳でヨーロッパ5ヵ国と日中の言語を一気に比較してみた

f:id:esimplicitaes:20160518221117j:plain

 

ヨーロッパの言語なんて兄弟みたいなものさ

 

大学の授業で先生がこのように言い放ったことが鮮明に思い出される。

よく聞くのは、ヨーロッパの知識階級層は複数言語だけでなく多言語を自由に使い分けられる。しかもそれは決して珍しくはないということ。俺はヨーロッパに行ったことはないが、留学が大変盛んな大学に通っていたこともあり、帰って来た同窓生が一様に「みんな何ヶ国語も話せる」と証言していた。その何ヶ国語とは大概「欧州の国々の言語」を指す。

 

なぜ欧州の少なからぬ人々がそれほどまで多言語話者であるのか。その理由の一つは、ヨーロッパの言語が互いに似ているためであろう。

 

へえ、そうなんだ。と素直に受け取られなかった。俺はヘソが背中についている。他人のいう事を鵜呑みにすることはできない。しかし比較対象とするために欧州の言語を一つでも覚えるのは非常に骨が折れる。だからここではGoogle先生にご登壇いただこう。

ちなみに俺はポルトガル語を少しだけ勉強していた。しかし挨拶や自己紹介程度の習熟度である。長い文章や複雑なものは理解できない。なのでポルトガル語の有名で簡単な歌の歌詞を比較材料に、世界の7つの言語(英/仏/伊/西/葡/中/日)を見てみよう。

 

題材はブラジル発の世界的に有名な歌

サッカー選手であるクリスティアーノ・ロナウドが爆発的な拡大の火付け役言われている。


Michel Teló - Ai Se Eu Te Pego - Video Oficial (Assim você me mata)

この曲は世界中の様々なアーティストによってカバーされている。どれほど有名かと言うと、日本のカラオケでも数少ないポルトガル語の楽曲である。ぜひデンモクに「Ai se eu te pego」と入力していただきたい。盛り上がりは保証対象外だ。

なぜ有名かというとおそろしいほど歌詞が簡単なのだ。では1ヵ国目と行こう。

ポルトガル語と日本語

日本語訳が添えられている良心的な記事があったので、さば通信インテルナシオナルさんのブログを引用したい。


Nossa, nossa
うわっ、うわっ

あしん ぼせ み また
Assim você me mata
そうやって君は僕を殺すんだね

あい し えう ち ぺご
Ai, se eu te pego,
ああ、もし僕が君に手を出したら

あい あい し えう ち ぺご
Ai, ai, se eu te pego
ああ、もし僕が君に手を出したら

でりしあ でりしあ
Delícia, delícia
おいしそうな女の子

あしん ぼせ み また
Assim você me mata
そうやって君は僕を殺すんだね

あい し えう ち ぺご
Ai, se eu te pego
ああ、もし君に手を出したら

あい あい し えう ち ぺご
Ai, ai, se eu te pego
ああ、もし君に手を出したら

さばど な ばらーだ
Sábado na balada
土曜日のパーティー

あ がれーら こめそう あ だんさーる
A galera começou a dançar
みんなが踊り始めた

え ぱそう あ めにーな まいす りんだ
E passou a menina mais linda
一番かわいい女の子が通った

とめい こらじぇん え こめせい あ ふぁらーる
Tomei coragem e comecei a falar
勇気を出して話しかけた

 

ご覧の通り日本語に訳しても非常に簡単な歌詞である。ちなみにGoogle翻訳を介すとそうやすやすとは翻訳できないらしいので、ポルトガル語→日本語は最後に。

さあ、Google先生にご登壇いただこう。

   

ポルトガル語→英語

f:id:esimplicitaes:20160514135938p:plain

一点だけ気になる点がある。それは最後から2行目の"And he has the most beautiful girl" の部分だ。ここは本来"he"ではなく、「ダンスフロアに最も可愛い女の子がいて、その子が通り過ぎた」というのがより適切であろう。

 

ちなみに「"Ai se eu te pego" lyrics English」とGoogle検索をかけると以下のようになる。

Wow, wow
You're gonna kill me that way
Ah when I get my hands on you, (poor you)
Ah when I get my hands on you, (poor you)
 
Delicious, delicious
You're gonna kill me that way
Ah when I get my hands on you, (poor you)
Ah when I get my hands on you, (poor you)
 
Saturday party night
Everyone began to dance
The hottest girl of the place passed me by
So I got the guts up and began to say to her
 
Wow, wow
You're gonna kill me that way
Ah when I get my hands on you, (poor you)
Ah when I get my hands on you, (poor you)
 
Delicious, delicious
You're gonna kill me that way
Ah when I get my hands on you, (poor you)
Ah when I get my hands on you, (poor you)

Google翻訳の精度は問題にしないが、このようにヨーロッパの言語の楽曲は簡単かつ適切に英訳可能であり、その楽曲及び言い回しの言わんとするところのイメージを掴みやすいということがわかる。 

ポルトガル語→スペイン語

次に、ポルトガル語と言語的に最も似ているとされるスペイン語を見てみよう。

f:id:esimplicitaes:20160514140000p:plain

4行目、ポルトガル語の"Ai ai se eu te pego"とスペイン語の"Ai ai si te cojo"はどこが違うかなんて一目瞭然である。ほとんど違わない。

そしてスペルがかなり似ている単語が散見される。最後から4行目のsábadoなんてもはやそのままである。ちなみに最後から2行目のポルトガル語の"E"とスペイン語の"Y"は日本語の「イ」と発音が近く、見た目には綴りが違うだけとしか考えられなくもない。

ポルトガル語→イタリア語

f:id:esimplicitaes:20160514135951p:plain

綴りに関してはイタリア語はスペイン語ほど似ている箇所は多くはない印象である。

しかしポルトガル語のsábado(土曜日)とイタリア語のsabatoはaの上に点がないだけのように思える。綴りはほとんど一緒。

ポルトガル語の"Ai ai se eu te pego"というフレーズはイタリア語では"Ai Ai se ti prendo"と表現されており、ポルトガル語を介してスペイン語とイタリア語の距離感も自ずと浮かび上がってきそうである。

   

ポルトガル語→フランス語

f:id:esimplicitaes:20160514140014p:plain

少し話は逸れるが、ポルトガルとフランスの間にはスペインが、そして最高高度は富士山クラスのピレネー山脈がそびえている。これに阻まれたのであろうか言語の近接性。

ポルトガル語の土曜日"sábado" はフランス語では"samedi"と表記されている。

また"Ai ai se eu te pego" はフランス語では"Ai Ai si je vous attrape"と翻訳されている。一見するとポルトガルとスペイン語とイタリア語の類似性ほど、フランス語は近くにないように思える。しかし一般的にはこれら4つの言語は古代ローマ帝国で用いられたラテン語に共通起源があるため、単語の綴りや文法体系の本質は全く異質のものではない。

 

ちなみにフランス語については、単語レベルではゲルマン系の言語に属するとされる英語と共有しているものが多々見られる。これは中世においてフランスの大貴族が英国にも勢力を展開していた歴史があるためである。その支配階級で用いられた言語であるフランス語由来の単語は、次第にローカル化してゲルマン語系の文法体系を持つ英語に組み込まれていった。高校世界史では「ノルマン人の英国侵出」という項目で扱われている内容である。

 

お次は中国語といこう。

 

 ポルトガル語→中国語

f:id:esimplicitaes:20160514140043p:plain

 

漢字とアルファベットのちぐはぐ感はどのように表現されるべきかは分からない。中国清朝末期に生まれた、中国文化と西洋文化の「合作」にあたる「チャイナドレス」が思い浮かぶが、洋の東西の文字・言語的な妥協点は現段階では見い出し難い。

それでも中国語は主語→動詞→(目的語)という原則があり、文法的こと語順に関しては英語はじめヨーロッパの言語に近いと思われる。

 

最後にポルトガル語を日本語に翻訳してみよう。

 

 

 

ポルトガル語→日本語

f:id:esimplicitaes:20160514140052p:plain

 

なるほどなっとく当社は当社。 

 

以上Google先生のご講演でした。