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英語と地理と歴史を駆使したコンテンツが好きだったんですがもう仕事に毒されてしまったのです。

大人も使える!子ども向け超合理的じゃんけん "15の鬼決めジャストッピ"に驚愕

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 (画像:Stephanie |Anabelrose Photography|

みんな鬼決めるよ!はい、15の鬼決めジャストッピ!1、2、3、4、…、15!はい、かんちゃんが鬼!

 

カフェで一休みしていると、窓の外から聞きなれないじゃんけんの掛け声が聞こえてきました。

 

駒場東大前駅付近のカフェでお茶をしていた時です。楽しげな子供達の声がカフェの外から聞こえてきました。彼らは鬼ごっこに夢中だそうで、その人数は7人ほど。今日は天気にも恵まれ、駅付近でフリーマーケットが開催されるなど、THE日曜日感が昼下がりの一地域を和ませます。

 

彼ら彼女らは鬼ごっこの鬼を決めようとしている様子でした。掛け声の主がみんなにじゃんけんをするような仕草を見せると、各々の表情に緊張の色が走りました。出された手はその後の運命と疲労感をも決めてしまうのだ、なんとも抗いがたい空気感が路地裏を支配してしまいました。

 

「15の鬼決めジャストッピ!」

 

おう?

 

なんだ?

   

彼らは特殊なルールを用いてじゃんけんに臨んでいたのです。

 

ルールは簡単。

 

  1. グループのうちの一人が掛け声「15の鬼決めジャストッピ!」を唱える
  2. メンバーは各々グー、チョキ、パーを任意で出す
  3. 手が出揃ったら掛け声の主が時計回りにみんなの出した手の指を数え始める
  4. グー(1)、チョキ(2)、パー(5)として指の本数を数える。
  5. 15番目を数えた時に、ちょうど15本目の指が勘定された子が鬼になる
  6. 1周しても決まらない場合は2周目も引き続き出された指の数を数える

 

この方法は大人数でじゃんけんをするときに簡単に誰か一人のじゃんけん勝者(敗者)を決めることができます。

 この方法はものすごく合理的です。7人で一般的な方法でじゃんけんの敗者1人を決める場合、「あいこ」になってしまうケースが多々あります。さらに具体的には、7人のメンバー全員の手の出し方は3の7乗(2187)通りありますが、そのうちわずか21通りしか一発で敗者を決めることができません。(敗者がグーで負けた場合、他の6人の手の出し方はパーのみなので、パー、チョキで負ける場合も同様なので3通りだけ。これに人数である7をかける)

つまり、7人で一般的なじゃんけんで一人の敗者を決める場合、およそ100分の1ほどの確率でしか一発で決めることができないのです。

   

ところがこの方法であれば「出された手の指を数える」という手間を取るだけで1発で鬼を決められてしまうという利点があるのです。驚愕です。

 

人数が多ければ多いほど、この方法を採用する利点があるかもしれません。ただし、だれから最初の指(手)を数えるのかという点で不平不満の声も上がるかもしれません。なので「15の鬼決めジャストッピ!」を2回試行して、最初の一回目で数え始める人を決めて、2回目の試行で勝者(敗者)を決めればより公平性が担保されることでしょう。

 

子どもたちが実践しているこの合理的な方法。

  • カラオケでだれから歌い始めるのか
  • だれがコンビニへのお使いに行くのか
  • だれが飲み会の幹事をやるのか

子どもたちの知恵は我々大人にとっても役立てられる場面が多いのかもしれません。